2015/12/24

女性活躍推進法における「行動計画策定支援ツール」が出ています

 2016年4月1日に施行される、「女性活躍推進法」について、ようやく、「行動計画策定支援ツール」が出ました。同法では、行動計画の策定にあたり、現状の課題をきちんと分析したうえで
策定するように求めており、そのための強力なツールとなりそうです。


ツールやマニュアル等は、


http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html
の以下に保管されています。

2015/12/22

雇用保険に係るマイナンバーの取り扱いが出ました

 年末になり、マイナンバー法の運用も目前に迫っていますが、雇用保険に係る取り扱いがようやく出ました。

このポイントは2つであると思われます。

1.届出は資格の得喪、高年齢・育児・介護関係のみ。しかも、高年齢・育児は初回の申請のみ。意外と少ないことがわかります。

2.本人確認方法は所得税関係と同じとなりました。決定ではありませんが、健康保険・厚生年金保険も追随するのではないかと予想されます。

 分かりやすいリーフレットが出ていますし、QAもさらに洗練されて現実的になったという印象がしました。従業員がマイナンバーを提示してくれない場合の対応も参考になります(経緯をきちんと残しておくこと)。









2015/12/11

ストレスチェックの事務実務は誰が実施するのか

 昨年末から「ストレスチェック制度」の運用が開始されていますが、「実施者」は産業医がなることが望ましいものの、事務も含めてすべてを産業医が実施するのでしょうか。そうであればベストなのですが、産業医は医者であって事務には慣れていません。従って、例えば会社の総務課の社員が事務を行うことも考えられるでしょう。

 ここで注意をしなければならないのは、ストレスチェックの実施や結果の取扱いについては、一定程度注意が必要であるということです。つまり、人事権を持った社長や人事部長は、ストレスチェックの実施実務の中で、一定程度制限がかかるということなのです。逆にいえば、できる業務もあるということです。したがって、できる業務とできない業務をきちんと切り分けるということがポイントとなります。具体的には、以下ガイドのようになります。



2015/11/20

2017年卒の大卒採用を中小企業はどのように戦うか

 2017年3月卒業の大学生の就職活動で、企業による面接等の解禁時期が今年より2ヶ月早まり、6月になることになりました。従来の4月解禁が今年は8月に、そして来年は6月にと2年連続の制度変更となります。

 このようなルール変更について、中小企業は非常に振り回されています。
 今年は途中までは中小企業にとって採用活動は良いスタートでした。しかしながら解禁の8月になると状況は一変、大企業が内定を出し始めて、内定辞退が相次いだわけです。

 来年も同様の状況が予想されます。状況を変えるということはなかなか難しいですが、中小企業にとっては、自社がどのタイミングで何をなすべきなのか、うまくいかないときの代替手段は何なのか、ということをしっかりと計画立てておくことが必要なのでしょう。

2015/11/06

労働契約法の5年問題と改正派遣法の3年問題の関係は実は深刻かも知れない

 労働契約法においては、2013年4月1日以降から5年を経過した有期契約の労働者について、無期雇用の権利が生じるとしています(5年問題)。同法成立日か5年後の前日は、2018年3月31日(1)です。多くの企業では、無期契約となることを恐れ、有期契約を5年と制限し、その後は雇い止めをするような就業規則にしています。もちろん、実際に雇い止めが有効かどうかは別問題です。

 一方、2015年9月30日施行の労働者派遣法においては、同一労働者が同一企業・同一部署に派遣できる期間を3年としています(3年問題)。仮に法改正後の最初の契約スタートが2015年10月1日であったとすると、3年後の前日は2018年9月30日(2)になります。

 上記(1)と(2)と総合すると、この例の場合は、当該派遣社員をそのまま派遣させられるのは、2018年3月31日までとなります。つまり、派遣法改正から2年半後ということになります。想定よりも短くなるわけですね。

 もっと極端な例とすると、2013年4月1日の時点で派遣元では雇用契約が締結されており、別の派遣会社に派遣されていた労働者がいます。それが2017年10月1日から別の企業に派遣されたとすると、その企業にとってみれば、労働者派遣法の3年問題は2020年9月30日になりますが、一方で労働契約法の5年問題は2018年3月31日。つまり、派遣受入を半年しかできなくなってしまうわけです。

 派遣会社、派遣先会社は、目先の利益にとらわれることなく、労働者のことも考え、お互いにコミュニケーションを良くしながら対応する必要がありそうです。


【上記の解説動画】

2015/10/16

総務省の「個人番号カード交付申請のご案内」のリーフレットをうまく使いまし ょう

 総務省から、「マイナンバー(個人番号)のお知らせ・個人番号カード交付申請のご案内」のリーフレットが出ています。今月から、マイナンバーの「通知カード」の交付が始まっています。

 事業主としては、マイナンバーをきちんと集めることができるかどうかは、適切な運用にとって重要な要素とならます。

 そのためには、事業主は、マイナンバーの利便性をきちんと伝えていくということも必要になりますが、その一つが、来年から始まる「番号カード」の交付です。この番号カードは、身分証明書として使用できるほか、今後市町村等で始める利便性の高いサービスを利用するために必要となってきます。

 また、事業主は、マイナンバーを収集する場合に、本人確認の措置が必要になり、それには、「番号確認」と「身元確認」の双方を行う必要があります。番号カードがあれば双方の確認を一度にできてしまうので、事業主、従業員に双方にとってメリットがあります。

 番号カードの取得はあくまでも任意(各個人の判断)ではありますが、今後、事業主におけるマイナンバーのスムーズな手続きの一つとして、「番号カードの取得を推奨する」というのも、マイナンバーに対する理解を深めるための一つの考え方ではないでしょうか。




2015/10/15

労働契約申込みみなし制度の概要についての新派遣法対応リーフレット

 労働契約申込みみなし制度について、2015年9月30日施行の新労働者派遣法を前提とする新しいリーフレットが登場しています。

 (1)派遣労働者を禁止業務に従事させること
 (2)無許可事業主から労働者派遣の役務の提供を受けること
 (3)事業所単位の期間制限に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること
 (4)個人単位の期間制限に違反して労働者派遣の役務の提供を受けること
 (5)いわゆる偽装請負等

(3)(4)は新派遣法による新しい考え方です。労働契約申込みみなし制度は、企業にとっては厳しい制度のようにも感じますが、労働者派遣法の本来の意義をしっかり理解して取り組む必要があると考えられます。



2015/10/14

マイナンバー(労災保険)への個人番号の記入は、典型的な手続きでは不要

 2016年1月1日から、個人番号の利用が実際に始まります。その情報は、税関係や雇用保険関係で先行していましたが、労災保険の情報は今まで少ない状況でした。

 今回、労災保険関係の手続きに関してリーフレット等が発表になりました。

 最大のポイントは、労災保険関係の手続きで、個人番号を記入しなければならないのは、主として障害や遺族に関する給付のみであるということなのです。つまり、労災関係の手続きの大部分を占めるであろう療養や休業に関する給付はその対象外ということになります。従って、一般的には労災に関する個人番号についてはあまり考慮しなくとも良さそうです。


【マイナンバー制度(労災保険関係)】
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000096093.html





2015/10/13

派遣社員が「派遣元で無期契約か有期契約か」の確認はできるのか

 改正派遣法で、当該派遣労働者が派遣元の雇用契約で無期契約なのか有期契約なのかという問題は非常に大きいものがあります。というのも、改正派遣法では、派遣元事業主に無期雇用される派遣労働者は、3年問題(事業所単位、個人単位の期間制限)の対象外だからです。

 では、特に派遣先事業主は、当該派遣労働者が無期契約なのか有期契約なのかについて把握できるのでしょうか。都度都度派遣元事業主に確認しなければならないのでしょうか。

 結論としては、都度都度派遣元事業主に確認する必要はなく、派遣先事業主は、把握しなければならないのです。それは以下2つのことから言えます。

(1)派遣元事業主は、派遣先事業主に、当該派遣労働者が無期契約なのか有期契約なのかを通知しなければなりません。

(2)一方で、派遣先事業主は、派遣先管理台帳を作成する必要がありますが、派遣先管理台帳の記載事項に、当該派遣労働者が無期契約なのか有期契約なのかを記録しなければなりません。










【労働者派遣事業関係業務取扱要領(平成27年9月30日以降)】
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_h24/


2015/10/07

改正派遣法における「クーリング期間」の考え方は「事業所単位」と「個人単位」

 平成27年労働者派遣法改正法の概要の中で、「クーリング期間」の考え方が紹介されます。「クーリング期間」は改正法でも継続して適用されますが、期間制限の対象そのものの考え方がこれまでと異なり、「事業所単位」と「個人単位」となりますので、その点は注意する必要があります。

 また、やや気になるのが以下の一文。明確な法違反ではないものの、派遣法の趣旨にはやや反するということなのでしょう。
「派遣先が、事業所で3年間を受入れた後、派遣可能期間の延長手続を回避することを目的として、「クーリング期間」を空けて派遣の受入れを再開するような、実質的に派遣の受入れを継続する行為は、法の趣旨に反するものとして指導等の対象なります。」
 






【平成27年労働者派遣法の改正について】
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386.html

平成27年労働者派遣法改正法の概要

2015/10/05

マイナンバー法施行、通知カード配布開始

 いよいよ本日、マイナンバー法が施行され、各個人のマイナンバーが記載された「通知カード」が配布されます。各企業においても、いよいよマイナンバーの取り扱いが本格的にスタートします。
 一方で、企業にとっては準備がまだまだというところもあるでしょう。また、準備が進んでいる企業でも、全体像をもう一度見直すということも必要です。
 
 経済産業省「中小企業におけるマイナンバー法の実務対応」は全体像の復習には最適の資料です。大企業には適用できない部分もありますが、重要な部分は理解できるでしょう。


2015/10/02

(朗報)本人交付用の源泉徴収票にマイナンバーの記載は不要!

 マイナンバーが記載された書類を本人宛に渡すという手続きは、非常に面倒なものです。本日行われた所得税法施行規則の改正で、本人へ交付する源泉徴収票や支払通知書等へマイナンバーを記載する必要がないとのこと。非常に助かりますね。
 ただ、税務署に提出する源泉徴収票等には記載が必要であるので注意が必要です。




2015/10/01

ストレスチェック制度実施規程の使い方

 昨日9月30日に、厚生労働省から、ストレスチェック制度実施規程のひな形が発表されました。このひな形はどう使うのでしょうか。

 もちろん、まさにその通りストレスチェック制度の実施の規程ですが、もう一つの使い方としては、「こんなことをやらなくてはならない」ということを会社側がきちんと把握するためのツールとしても利用できるのです。

 マイナンバー制度もそうなのですが、「ストレスチェックって一体何をやるの?」ということを、人事・労務担当者としてなかなか把握できない側面があります。実施規程ひな形を使って「何をなすべきか」を効率的に把握するようにしたいものです。



2015/09/30

【必読】平成27年労働者派遣法改正の具体的な取り扱い

 本日2015年9月30日に、改正労働者派遣法が施行されました。具体的な取扱いについてはなかなか発表されていませんでしたが、本日、有用な資料が厚生労働省より2つ発表されています。どちらも非常に重要な内容が記載されていますので、熟読する必要があるでしょう。このブログでも実務に即して少しずつ紐解いていきたいと思います。

【平成27年労働者派遣法の改正について】
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386.html

平成27年労働者派遣法改正法の概要


【労働者派遣事業関係業務取扱要領(平成27年9月30日以降)】
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_h24/



2015/09/18

ストレスチェックの「共同実施者」とはどんな立場なのか

 ストレスチェックのいわゆる「実施者」は誰がなるのでしょうか。省庁のガイド等を見ると、「産業医がなるのが望ましい。」という説明があります。

 しかしながら、大企業であればまだしも、中小企業などは産業医は「嘱託」であるケースも多いでしょう。ストレスチェックの結果は一般的に事業主には公開されず、実施者の元に保管されます。しかし、嘱託の産業医が保管などできるのでしょうか。それ以前に、産業医がストレスチェックの実務をできるのでしょうか。

 ストレスチェックの実務をすべて外部機関に委託するというのも一手ですが、実施者を産業医としても、「共同実施者」として外部機関を立てるのも良いでしょう。つまり、実施実務や結果の保管を委託し、産業医等の面談で結果の公開が必要となったタイミングで、共同実施者から産業医(実施者)にストレスチェックの結果が流れるようにするわけです。そうすると、産業医が実施者、そして面談等の実施をするにしても、細かい実務にはタッチしなくとも良いわけです。

 なお、この場合、産業医と共同実施者となる機関との「つなぎ」をしっかりしておくことも重要弐はなりますが、産業医、共同実施者がお互いの「強い」部分を担当していくことが、質の高いストレスチェックの運用となるのではないでしょうか。

2015/09/14

労働者派遣法の改正によって専門26業務の取扱はどうなるのか

 労働者派遣法が9月11日に改正され、9月30日に施行されます。これによって、いわゆる専門26業務は、これまで期間制限がなかったものが、今後は期間制限あるようになります。いわゆる「3年問題」です。これは、同じ派遣社員をずっと使い続けたいという思いのある、企業にとっては非常に頭が痛い問題です。

 しかしながら、法改正により、企業にとってはこれまでよりやりやすくなる側面もあります。専門26業務は、派遣期間の制限がない代わりに、業務内容が厳しく制限されておりました。つまり、原則として、該当の専門業務以外はやってはいけないというものであり、例外として、「付随的業務」とか「付随業務」という非常に分かりにくい基準がありました。「違反である」として摘発を受けていた派遣会社等もありますが、今後これはなくなりますので、若干ゆとりができるのではないでしょうか。
 もちろん、契約によって、従事すべき業務の内容はきちんと定める必要はあれど、業務の範囲については、これまでのようなレベルで神経質にならなくとも良いのでしょう。

 改正労働者派遣法に関する、詳細な運用ルールの公開が待たれます。

2015/09/11

ついに改正労働者派遣法成立 2015/9/30施行

 本日、改正労働者派遣法が成立しました。施行は2015年9月30日。細かい取扱いはこれからだとは思いますが、一番大きいのは専門業務の取扱いでしょうか。しっかり対応していきましょう。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000097167.pdf





2015/09/07

ストレスチェックで会社に過度に負荷がかからないためには

 2015年12月1日の労働安全衛生法の改正により、会社は従業員に対し、1年に1回「ストレスチェック」を実施することになります。社員のメンタルヘルス不調の対応は大切ですが、人事労務担当者としては、なるべく負荷をかけずに対応したいものです。

  ところで、「ストレスチェック制度」の原点は、メンタルヘルス不調に係る問題が深刻化していることを背景に、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(労働者自身による「気づき」)を主な目的としているところです。


 すなわち、「会社がメンタルヘルス不調者を顕在化させること」が目的ではありません。ですから、受診後の個人の結果は原則として会社には通知されないのです。受診後は、必要に応じて(個々人で)心療内科等の受診するのもよし、外部EAP等の活用をするもよし、あるいは会社が産業医等と面談の受け皿を用意するのもよしなのです。もちろん、会社の受け皿の用意は必須でしょうけれども。

 効率的に、しかし、法の趣旨に沿うように、うまく対応したいものですね。

2015/09/01

「オワハラ」問題を企業側だけの問題にしてほしくない

 いわゆる「オワハラ」問題。企業だけの要請にして良いのでしょうか。

 採用内定は、法的には労働契約の成立。つまり、それについては当事者の自由なわけです。企業としても、人材を確保するために、色々な手を打つのは当然ではないでしょうか。もちろん、オワハラ行為が「脅迫的」であってはならないのは当然です。

 特に中小企業は人材の確保に大半苦しんでいます。人材の確保に必死になっています。このようなことが起きることの本質は何なのかについて、もう少し考えてもらいたいです。本当に就職協定的なものが必要なのか、今回のオワハラ問題はそういった規制が呼んでいるのではないか、ということです。

【厚生労働省の当該ファイル】
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/dl/150803-01.pdf





2015/08/26

出向者のマイナンバーは出向元、出向先のどちらで取り扱う?

 他社から出向している方の、マイナンバーの取扱はどうなるのでしょうか。

 結論としては、出向元、出向先それぞれで取り扱われる可能性があります。

 出向に関する各種労働条件は、基本的には出向元と出向先との出向契約によって個別に決まります。

 マイナンバーは税関係と社会保障関係で扱うわけですから、これらの事務がどちらで行われているかによって取扱いが決まります。


一例として、
 ・給与計算(源泉徴収)、社会保険(健康保険、厚生年金保険、雇用保険)・・・・出向元
 ・労災保険関係・・・・出向先
で取り扱っているとします。

 そうすると、出向先、出向元それぞれで、関係業務に応じて取り扱われるわけです。

 ところで、この例ですと、出向先は労災保険関係のみということになります。労災保険関係でマイナンバーを取り扱うのは、例えば労災発生時の療養補償給付等の書類が想定されます。マイナンバーを会社で取り扱う際には、事前に本人確認措置(番号確認+身元確認)を行う必要があるわけですが、労災は滅多に発生するものではないでしょうから、出向者については、はじめからマイナンバーの本人確認措置を行うのではなく、案件が生じた時点で本人確認措置をすれば良いわけです。

 できるだけ業務負荷を下げたい、また、マイナンバー取得には安全管理措置が必要なので、そこはうまく対応していきましょう。

2015/08/20

SR第39号は話題の「マイナンバー」と「ストレスチェック」に関する情報が満載

 日本法令のSR第39号には、今年末から来年初めにかけて、人事労務の2大テーマともいえる「マイナンバー」と「ストレスチェック」の情報が満載されています。双方とも最終的な情報が確定していない中で、徐々に対応を進めていかなければならないということがあります。そういった中で、現段階での対応方法が詳しく記載されており、大変参考になる記事ですので、関連する業務に従事される方は、ぜひ参考にされるとよいでしょう。


SR 第39号 2015年 09 月号 [雑誌]: ビジネスガイド 別冊
日本法令 2015-08-05




 私が特に役に立った記事は以下の通りです。


【1】マイナンバーをめぐる最新動向 厚生労働分野におけるマイナンバー制度の対応について
厚生労働省 政策統括官付情報政策担当参事官室 芝 真理子

 マイナンバーは2016年からスタートになり、「まずは税関係」ということになり、「社会保障関係は2017年から」というのが大きな枠組みになります。これはこれで正しいのですが、実は、雇用保険関係は2016年からスタートします。また、健康保険、厚生年金といった他の社会保障関係も2017年からスタートしますが、詳細はまだ明らかではありません。また、情報もまだまだ少ない状況です。そんな中で、現段階で対応すべき点が分かりやすく書かれています。


【2】社労士業務への落とし込み 社労士からよくある質問と実践的解決法
弁護士 渡邉 雅之

 取扱規程等難しい問題に取り組まれている渡邉先生の著『マイナンバー制度 法的リスク対策と特定個人情報取扱規程』は私もバイブルのように活用して進めていますし、勤務する弁護士法事のホームページも情報が充実しています

 先日ブログに書いたマイナンバーの社内体制整備は2016年5月~6月でも間に合う?の解説も掲載されています。「結局のところ、最低限何をすればよいのだろうか。」ということが、実務的な視点で記載されています。


【3】「ストレスチェック」実践対応

「ストレスチェック」対応のための"コツ"と"ツボ"
特定社会保険労務士 塚越 良也

産業医の視点からみたストレスチェック制度のポイント
精神科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント 石井 りな

 ストレスチェックに対する対応についても人事労務関係では大きなテーマの一つです。法施行はいよいよ2015年12月1日に迫りましたが、まだまだ対応が進んでいないという会社もあろうかと思います。この記事を見ると、概要から細かいところまで把握できると思います。


<SR 第39号 2015年 09 月号>

「マイナンバー」実践対応
【1】マイナンバーをめぐる最新動向 厚生労働分野におけるマイナンバー制度の対応について
厚生労働省 政策統括官付情報政策担当参事官室 芝 真理子
【1】マイナンバーをめぐる最新動向 『社労士のための対応ハンドブック』実務上のポイント
特定社会保険労務士 小林 元子
【1】マイナンバーをめぐる最新動向 年金業務におけるマイナンバー制度導入の影響
特定社会保険労務士 東海林 正昭
【2】社労士業務への落とし込み チェックリストでわかる実践対応【顧客対応編】
特定社会保険労務士 神野 朋美
【2】社労士業務への落とし込み 事例に学ぶ実践対応【社労士事務所の体制整備編】
特定社会保険労務士 山田 芳子
【2】社労士業務への落とし込み 社労士からよくある質問と実践的解決法
弁護士 渡邉 雅之
【3】規程&書式の作成・運用の実務 マイナンバー法に対応した社内規程・書式の定め方
弁護士 坂東 利国
【特別企画】 書類ベースによるマイナンバーの取得・保管・廃棄の実務と社労士事務所のマイナンバー取扱事務
株式会社日本法令 マイナンバープロジェクト

「ストレスチェック」実践対応
「ストレスチェック」対応のための"コツ"と"ツボ"
特定社会保険労務士 塚越 良也
産業医の視点からみたストレスチェック制度のポイント
精神科専門医・産業医・労働衛生コンサルタント 石井 りな

有期雇用特別措置法
第一種・第二種計画認定・変更申請の実務と申請書記載の仕方
特定社会保険労務士 鳥井 玲子

助成金
平成27年度版 社労士が"使える"注目の助成金 ① キャリアアップ助成金
特定社会保険労務士 大畑 美栄子
平成27年度版 社労士が"使える"注目の助成金 ② 職場定着支援助成金(個別企業助成コース)
社会保険労務士 西島 徹
平成27年度版 社労士が"使える"注目の助成金 ③ 障害者雇用関係分野の助成金
社会保険労務士 荒川 ゆう

ストレスチェック対応
短期集中連載・「職場うつ」の本質を探る! 第2回『ストレスチェック法制化の背景』
ジャーナリスト 海部 隆太郎

事務所経営
"あの成功事務所"は何をしているのか? 事務所経営のノウハウ 事例に学ぶヒント&エッセンス Vol.4
社会保険労務士法人 日本人事(代表社員:山本 喜一)

開業体験記
私の開業体験記①
特定社会保険労務士 鈴木 慎太郎
私の開業体験記②
社会保険労務士 小池 裕之



2015/08/19

マイナンバーの本人確認措置と収集の違い

 マイナンバーの「本人確認措置」が必要な範囲と、不要だが従業員が確認し、会社に提出する書類にはマイナンバーをきちんと書かなくてはならない範囲というのは異なります。特に、本人以外で「国民年金第3号被保険者たる配偶者」について、本人確認措置が必要であるということが混乱を招いているような気もします。扶養者でいえば配偶者以外の扶養者(子どもなど)は、会社が本人確認措置をする必要はない、すなわち通知カードや番号カードを提出する必要もないのです。


 一覧表でまとめましたので、参考にして下さい。

2015/08/18

マイナンバー関連書類を送付する際の送付手段比較→やはり簡易書留か

 最近は、マイナンバーに関する記事が多くなっていますが、先日のブログで、マイナンバー関連の書類の送付方法について、「簡易書留が標準になりそうだ」ということを書きました。いわゆる送付履歴が分かる手段は何なのかについて、いろいろと調べてみました。大前提となるのは、「信書を送れるサービスかどうか。」という点ですので、この点をクリアしているものを選んでいます。

 結論として、料金、サービス内容面でやはり全体的なバランスがとれているのが「簡易書留」というところなのでしょうか。追跡サービスが、「引き受けと配達のみ」ではありますが、マイナンバーの安全管理措置という意味ではまずはまずまずといえます。

 なお、そもそも論として、簡易書留等で送付しないと法律違反になるわけでもありませんし、これらのサービスを使ってもリスクがゼロになるということではないので注意する必要があります。どこまでリスクをとる必要があるのか、ということは、各企業が考えていく必要があるのでしょう。


2015/08/17

マイナンバーの社内体制整備は2016年5月~6月でも間に合う?(三宅法律事務所弁護士 渡邉 雅之先生)

 マイナンバーの取扱規程が詳しい、弁護士法人三宅法律事務所渡邉雅之先生ですが、1ヶ月ほど前、企業のマイナンバー制度対応の社内体制の整備について、ある意味での「警告」をしています。つまり、安全管理措置が十分な状態でない状態で、拙速にマイナンバーを収集すべきでない。まだ来年になってからでも十分に間に合うというものです。

 渡邉先生の、「マイナンバー対応スケジュール(何とかするスケジュール)」では、2016年の5月~6月くらいまでに体制を整えるというスケジュールもあり、としています。マイナンバーの対応については何が本質なのかをしっかり見極め、しっかりと対応していくことが必要でしょう。

マイナンバー情報:マイナンバー社内規程(ワードファイル)(全面改訂版)のページの中の、

⑨マイナンバー体制整備スケジュール ⑨体制整備スケジュールイメージ図 

は、現段階の準備状況がどうであれ、必ず読まれた方が良いです(以下はイメージ図)。


先日も紹介していますが、マイナンバー関係の書籍の中でこれはヒットでしたね。
なかなか押さえにくい規程をその根拠(ガイドライン)が詳しく書いてあるのはこれだけだと思います。

2015/08/15

マイナンバーの取扱規程のテンプレートはどこから手に入れる?

 マイナンバーの取扱の基本方針、取扱規程の策定は悩みどころの一つですが、ゼロから作成するのは困難で、何かしらのテンプレートが必要でしょう。日本税理士会連合会全国社会保険労務士会連合会にもテンプレートが公開されていますが、残念ながらこれらはそれぞれの会員専用なのです。

 もう少しスムーズにテンプレートを得られないか、そんな悩みにお答えするのが、弁護士法人三宅法律事務所です。ここにはマイナンバーに力を入れ、各種公演・執筆活動をされている渡邉雅之先生が在籍しています。最新のテンプレートは以下リンクに公開されています。
マイナンバー情報:マイナンバー社内規程(ワードファイル)(全面改訂版:平成27年8月1日版)

 規程等のテンプレートだけではなく、体制整備チェックリスト、委託契約書、就業規則対応、本人確認方法など、非常に便利なツールが多数準備されています。ファイルは適宜アップデートされていますので、最新版を確認すると良いでしょう。

 また、渡邉先生の以下書籍もありますので、合わせて確認すると理解が深まります。

2015/08/14

派遣社員のマイナンバーの取扱いは基本的には「派遣元」であるが、気になる点が1つだけある

 人材派遣の場合、出向とは違い、派遣元と派遣先が責任を持つ分野が法令ですべて決まっています。そういう意味では、一般論として、派遣社員のマイナンバーの取り扱いは、税・社内保障を扱うという意味において、「派遣元」であるのですが、実はひとつだけ、労災の際の、労働者死傷病報告の取扱いの動向を注目しています。

 労働者死傷病報告書とは、派遣社員が休業災害以上になった場合に労基署に提出する書類ですが、派遣社員が休業災害以上になった場合には、派遣元と派遣先の「双方」が提出することになっています。今後の動向にもよりますが、労働者死傷病報告にマイナンバーの記入欄が設けられた場合、派遣先でもマイナンバーの本人確認措置、安全管理措置が求められる可能性がありますので注意が必要です。まだ決定事項ではありません。



2015/08/13

マイナンバー関係書類を「郵送」する場合は「簡易書留」が標準になりそう

 マイナンバー関係の書類の授受で、郵便にする場合は普通郵便でいいのでしょうか、それとも書留で送るべきなのでしょうか。これについては、法令で決まっているわけではありません。この問いに対するヒントが先般公開された、「雇用保険に関するマイナンバーの扱い」の中にあります。

 結論としては、「簡易書留」にて送るべきなのでしょう。


<該当する雇用保険関係のマイナンバーQ&A>

Q16 個人番号の届出を郵送で行った場合に漏えい事故が発生するリスクがあるが、どのようにすれば良いか。

(答)
 ○ 個人番号については、厳重な管理が必要とされていますので、できる だけ電子申請による届出を行ってください。 

○ 併せて、平成 28 年1月より、事業主が指定する者個人の個人番号カ ードを電子証明書として利用することが可能となりますので、積極的な 利用をお願いします。

 ○ なお、郵便での届出を行う場合は、書留郵便による届出を原則とします。 





 この他にも、10月より各個人には、マイナンバーの「通知カード」が送付されますが、これも簡易書留で送られてくることを考えると、マイナンバー関係の書類の標準的送付は簡易書留となるのでしょう。

2015/08/10

マイナンバーを書かせずに、マイナンバー関連の書類をやりとりする方法

 マイナンバー法が施行される2016年1月以降、扶養控除申告書等にはマイナンバーを記入する必要があります。これらの書類にマイナンバーを記入した瞬間、この書類は「特定個人情報」となり、各種安全管理措置が必要になり、非常に扱いにくい書類になります。

 では、扶養控除申告書にマイナンバーを書かせないでやりとりする方法は考えられないのでしょうか。

 マイナンバーは本人確認措置が必要です。この本人確認措置をした後に、マイナンバーを安全管理措置が施されたシステムに入力しておきます。実際に、マイナンバーを使用するのは源泉徴収票作成するときだけですから、扶養控除申告書自体には記入しておかなくとも運用上は問題ないと考えられます。

 こうすることによって、少なくとも特定個人情報をやりとりする文書数を減らすことができるでしょう。安全管理措置が必要な文書はできる限り減らしたいものですね。

2015/08/06

来年から始まるマイナンバーについては、実は雇用保険関係をまず意識しておくことが大切

 厚生労働省から、雇用保険のマイナンバーに関するQ&Aが出ました。2016年度からのマイナンバーは、税関係ばかりが注目されていますが、実は、雇用保険関係が実務上は最も大切だったりします。特に育児休緒業給付金、高年齢継続給付金等の受給申請は、法施行以後すぐに実処理がスタートする可能性があります。税関係は、翌年の給与支払報告書までに間に合えば何とかなるのですが、雇用保険はそうはいきませんからね。アピールも若干弱いような気がします。
 
 雇用保険に関するマイナンバー制度の情報(厚生労働省)

 そんな雇用保険関係のマイナンバー業務ですが、税関係・他の社会保障関係とは(いい意味で)一線を画していることがあります。それは何か。「本人」のみの対応で済むということです。税関係は被扶養者がいますし、健康保険も扶養者がいます。そして年金では第3号被保険者がいます。そういう意味では、慌てずじっくりと対応すれば何ら問題はないですがね。

2015/08/04

就業規則は、どの範囲まで労基署に届出が必要か?

 本件は時折問題とされ、悩むところもあります。

 しかしながら、考え方としては、原則として、就業規則上の必要記載事項に関わるいわゆる「別規程」であれば、就業規則の一部とされるのでしょう。例えば、賃金規程、退職金規程、人事評価の規程、育児・介護休業規程、出張旅費規程等がこれにあたります。

 個別具体的な制度内容の詳細部分に関するルールとして作成されたものであれば、一般的には届出不要でしょうが、名称によらず内容によるので、不安であれば労働基準監督署に確認した方が良いかと思います。

2015/08/03

改正予定派遣法、労働契約申込みみなし制度と政令26業務との関係

 政令26業務は、現派遣法制の下では、「派遣期間に制限のない業務」として取り扱われています。つまり、派遣先企業にとっては、同じ派遣労働者を「いつまでも」使える制度なのです。

 しかし、改正が予定されている派遣法では、個人単位、事業所単位それぞれで「3年」の派遣期間の制限が生じます。また2015年10月1日から適用が予定されている「労働契約申込みみなし制度」との関係も気にする必要があります。

(1)個人単位の3年の制限が生じます。3年の起算日は改正法施行日になると想定されますが、法改正後は、同じ派遣労働者を「いつまでも」使える制度ではなくなります。つまり、いつかは該当者を派遣労働者として使えなくなるということなのです。したがって、もし継続して該当者に働いてもらいたいのならば、直接雇用をするしかないのでしょう。直接雇用=正社員化と考えるかも知れませんが、直接雇用の形式(正社員、非正規の契約社員等々)について、法令は言及していません。したがって、直接雇用の当初は、例えば「6ヶ月毎の契約社員で」ということも考えられるのでしょう。

(2)事業所単位でも3年の制限が生じます。しかし、3年ごとに、過半数労組がある場合は当該労組、ないときは過半数代表者に対して延長理由の説明、意見聴取をすればクリアできることになりますから、影響は軽微なのでしょう。

(3)派遣元にて無期雇用契約の派遣社員については、(1)(2)の制限は生じませんから、実務上は派遣元へ無期雇用を求めていくというのも一つの考え方です。

(4)また、2015年10月1日から施行される、「労働契約申込みみなし制度」の「違法派遣」の取扱いについても気にしておく必要があります。「違法派遣」は以下のいずれかに該当する場合です。
(a)偽装請負(または偽装出向)の場合
(b)無許可もしくは無届の派遣会社から労働者の派遣を受け入れた場合
(c)労働者派遣禁止の業務に派遣労働者を従事させた場合
(d)派遣受入可能期間を超えて労働者の派遣を受け入れた場合
 派遣法改正で直接影響を受けるのは、(d)ですが、私は法改正がトリガーとなり、「(a)偽装請負(または偽装出向)の場合」が改めて顕在化するのではないかということを気にしています。法改正の有無に関係なく、「適正な派遣」を心がける必要がありそうです。

2015/07/31

マイナンバー書籍『マイナンバー制度 法的リスク対策と特定個人情報取扱規程』

 こちらは弁護士の先生が執筆したということもあり、中級者から上級者向け。担当者が悩む規程の策定について詳しく解説されています。
 規程のサンプルは所属弁護士法人のホームページにもあり、ガイドラインの該当箇所も示されていますので分かりやすい。おすすめの一冊です。
  ホームページも随時更新されているので、合わせて参照されると良いでしょう。


2015/07/29

マイナンバー書籍『企業に求められる対応をやさしく解説マイナンバー制度の実 務と業務フローがわかる本』

 「マイナンバーとは何か?」といった、基本からしっかり解説されていますので初心者向きといえます。就業規則、委任状の取り扱いもしっかりしていて良いです。マイナンバーを初めて学ぶ方におすすめです。


【章立て】
はじめに
第1章 「マイナンバー」とは何か
第2章 マイナンバー導入のスケジュールと実務
第3章 マイナンバーの取扱いと番号取得時の本人確認
第4章 企業に求められる安全管理対策
第5章 盲点となる委託先対応
第6章 マイナンバーの保存と管理
第7章 罰則・その他

2015/07/28

労働者派遣法案の施行延期9/1→10月で労働契約申込みみなし制度と同時適用か

 労働者派遣法の施行が9月から10月になりそうです。そうすると、10月施工予定であるいわゆる「労働契約申込みみなし制度」がほぼ同時に施行されそうです。

 労働契約申込みみなし制度は、派遣先企業が「違法派遣」であることを知りながら派遣労働者を受け入れている場合、その違法状態が発生した時点において、派遣先企業が派遣労働者に対して、当該派遣労働者の派遣会社における労働条件と同一の労働条件を内容とする労働契約の申込みをしたものとみなす制度になります。

 「違法派遣」とは、以下のいずれかに該当する場合です。
(1)偽装請負(または偽装出向)の場合
(2)無許可もしくは無届の派遣会社から労働者の派遣を受け入れた場合
(3)労働者派遣禁止の業務に派遣労働者を従事させた場合
(4)派遣受入可能期間を超えて労働者の派遣を受け入れた場合

 このうち、新労働者派遣法が施行されれば(4)が個人毎3年、事業所毎3年の派遣期間に置き換わります。また、偽装請負等については今まで通りですので引き続き注意が必要でしょう。

2015/07/24

従業員のマイナンバーの「身元確認」で運転免許証を使わない運用

 マイナンバー取得の際の本人確認では、番号確認と身元確認が必要になります。このうち、身元確認については、運転免許証等が必要でありますが、正直、なかなか運用上難しいところもあります。

 ところで、従業員については、「雇用関係になるなど、人違いであることが明らかと個人番号利用事務実施者が認める場合には、身元確認は要しない。」というガイドがあります。

 まず、「雇用関係にあれば、ただちに身元確認は要しない。」という意味ではありません。あくまでも「個人番号利用事務実施者が認める場合には」ということになります。では、そのような場合とはどんな場合なのか。
国税庁が発行する『国税分野における番号法に基づく本人確認方法【事業者向け】』によれば、告示4にて以下の記載があります。

(告示4)個人番号利用事務等実施者が個人識別事項を印字した上で本人に交付又は送付した書類で当該個人番号利用事務等実施者に対して当該書類を使用して提出する場合における当該書類

 分かりにくい表現ですが、つまり、扶養控除申告書に個人識別事項(氏名及び住所又は生年月日)を印字されたものを本人確認書類として使用できるというものです。必要に応じてうまく利用することが良いでしょう。



2015/07/22

いわゆる「構内便」でマイナンバーの書類は扱えるのか

 マイナンバーの書類の送付はなかなか難しいものがあります。社内での「構内便」の問題もその一つといえるでしょう。「構内便」とは、同じ社内構内の離れた建物の間を人+乗物等を使って書類の送付を行うものです。構内便は自社社員が行う場合もありますが、場合によっては外注化(請負化)されている場合もあります。

 このような場合、「構内便」は使えるのか。構内便を使用すること自体は問題ないと思われますが、構内便の待ち書類が置いてある状態、送付方法等によって、安全管理上問題となるケースが考えられます。必要に応じて、社員が直接担当部署に持ってくる等々の仕組みが必要なのでしょうか。

2015/07/21

ストレスチェックの実施後の対応は従業員に選択肢を与えること

 2015年12月から義務化されるいわゆる「ストレスチェック」は、受診後、会社に社員の個別の結果が通知されません。これは、ストレスチェックは、メンタルヘルス不調に係る問題が深刻化していることを背景に、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(労働者自身による「気づき」)を主な目的として創設されているからです。しかしながら、社員が結果を参照し、メンタルヘルス不調の兆候が見られると感じる、あるいは、未然防止のための対策をしたい、という場合のために、会社側として、社員の選択肢をを複数用意する必要があるでしょう。

 例えば、以下のようなことが考えられます。
(1)契約している産業医との面談機会を設ける。
(2)EAP(Employee Assistance Program)制度を会社が契約している場合は、必要に応じて利用を促進させる。
(3)自分自身で心療内科等を受診する(費用は自己負担ですが)

2015/07/17

育休後、部署異動はさせられるのか

  育児・介護休業法では、育休を取得したことで、解雇や不利益な取り扱いをしてはならないとしたおり、例えば不利益な配置の変更(異動)を行うことは禁止されています。
つまり、以下のようになります。
  • 原則は、育休前の職場に復職させるのが良い。
  • しかし、諸事情によって、同職場への復職が難しい場合がある。
  • その場合であっても、本人ときちんと話をして、疑心暗鬼にならないようにし、目に見える不利益ない状況にしておくこと。
異動自体はもちろん不可ではありません。やはり、労使間のことですから、お互いに納得しているということが一番です。

2015/07/16

派遣法改正によって、いわゆる「特定派遣事業者」はどうなるのか

 現在、労働者派遣事業は、特定(届出制)、一般(許可制)の区別がありますが、これの区別は、改正によって廃止され、労働者派遣事業は、全て「許可制」となります。

 特定派遣事業が届出制なのは、一般派遣事業に比べ、雇用の安定があるからです。一方で、本当に雇用の確保をきちんと行っているのか、という疑念がある企業があるのも事実で、労働者派遣法違反で摘発されている企業も相当数あるようです。

 詳細はまだ不明ですが、現在の一般派遣事業で適用されている資産要件、新たなキャリアアップ措置の取組等の要件が組み込まれることが予想されます。その場合、これらの要件を満たすことができず、事業の継続が困難な派遣会社が出てくることが想定されます。特定派遣事業者から派遣社員を受け入れている事業者は注意が必要といえるでしょう。


2015/07/15

改正予定派遣法「3年問題」への対応


 改正が予定されている労働者派遣法についてはいわゆる「3年問題」がありますが、この内容を十分に理解する必要があります。ポイントをまとめると以下のようになるのでしょう。

(1)「個人単位」の3年の派遣期間の制限について
 3年は、組織単位毎であるが、組織単位とは、「課」単位が想定されているものと思われます。具体的には今後厚生労働省令で定められる予定です。従って、現段階においては、どのレベルで組織単位が定められるかは不明ではありますが、少なくとも、現行法の「同一の業務」(現行労働者派遣法第40条の2第3項)にて想定されている「係」よりも広まるものと推測されます。なお、「課」であることを前提とすれば、「課」を異動すれば同一人を労働者派遣として引き続き活用可能です。ただし、その後に元の課に戻すことが可能なのか(そのためのいわゆる「クーリング期間」的なものがあるのか)については、現在のところ定められていません。そのまま受け取れば、戻すことは不可なのでしょうが、実務としては確認しておかなければならない事項でしょう。


<派遣契約→請負契約→派遣契約の場合の本期間制限の解釈>
 派遣契約→請負契約→派遣契約の繰り返しについては、労働者派遣法の趣旨に照らした場合、必ずしも適切な対応とはいえない(労働局等の「助言」を受ける可能性あり)という前提があります。この点は、いわゆる2009年問題の際にも話題にはなりました。
 しかしながら、実務的にこのような対応になった場合、(後の)派遣契約の本期間制限がどうなるのか、という疑問が生じます。上記のように、労働者派遣法の趣旨からして適切でないという前提があるため、厚生労働省令等で直接的に定められない可能性がありますが、「クーリング期間」的なものが定められるかどうかも含め、今後確認をしておく必要はあるでしょう。



(2)「事業所単位」の3年の派遣期間の制限について
 事業所単位の期間制限の起算日については、当該事業所において「労働者派遣の役務の提供」が開始された時点(改正法施行時点において、労働者派遣の役務提供がされているとすれば、その日より3年と解釈)となると思われます。実務的には、派遣会社に觝触日通知をすることになるでしょう。
 しかしながら、本期間制限については、3年ごとに、過半数労組がある場合は当該労組、ないときは過半数代表者に対して延長理由の説明、意見聴取をすればクリアできることになりますから、影響は軽微であると思われます。もちろん説明・手続きをきちんとしなければならないということはいうまでもありません。


(3)(1)(2)とも、派遣元にて無期雇用契約の派遣社員については適用になりません。したがって、派遣先としては、派遣元に対して無期雇用を求める、または、派遣先が直接雇用をする等、雇用の安定のための措置を施すことは当然ながら重要なのでしょう


(4)2015年10月1日から施行される、「労働契約申込みみなし制度」の適用にも注意が必要です。上記「3年問題」に違反した場合は、同制度の適用になります。



2015/07/13

従業員のマイナンバーの確認のタイミングについて

 従業員からのマイナンバーの収集はいつ行えばよいのでしょうか。

 マイナンバー制度は、2016年1月からスタートしますが、本年10月以降は、通知カードによって個人番号が通知された後であれば、個人番号の事前収集が可能となっています(当初は事前収集は不可でしたが、OKとなりました。)。しかし、マイナンバーの事前収集が可能なのは、事業者が、いわゆる「安全管理措置」をきちんと施した上で、「本人確認措置」をとることが必要になります。安全管理措置が施されていないのに2015年中に事前収集をすると、安全管理措置義務違反になる可能性があります。

 一方、2016年の扶養控除申告書には、従業員や扶養家族のマイナンバーを記載する欄がありますが、法スタート前の2015年中の収集であれば、マイナンバーの記載は不要なのでしょう。また、マイナンバーの役所に対する提出は、2016年の源泉徴収票がスタートです。2016年の源泉徴収票は、一般的には2017年1月までに提出すれば良いのです。一方、退職する従業員については、退職した場合にはその際にマイナンバーを収集する必要があります。また、新入社員、中途採用の社員、パート等で新規に雇用された者についても、入社時点でマイナンバーを収集すべきでしょう。

 以上、まとめると、入社や退職をする従業員からまずマイナンバーを収集し、その他の従業員については、2016年内を目処に、順次マイナンバーを収集していくという対応も考えられます。なお、雇用保険もについては2016年よりマイナンバーの利用が始まります。しかしながら、雇用保険の手続きで、マイナンバーを取り扱わなければならないケースは少ないでしょうから、ケースが出てきたら都度対応で良いのでしょう。

 社会保障分野については、税関係と異なり、関連の省令等がまだ出ていません。個人番号の本人確認のための告示も出ていません。国税庁の本人確認方法が、社会保障分野においても同じ方法であるとは限りません(ほぼ方法であると推測しますが)。

2015/07/10

定年退職→定年継続再雇用後に労働条件を下げる

 社員のパフォーマンスが悪くとも、労働条件を大きく下げるというのはなかなか難しいものです。

 しかしながら、例えば管理職なのにそれ相応の働きをしていない、管理職でなくとも給与に見合った働きをしていないというケースはないでしょうか。周囲からも「何でコイツがこんなに給料もらっているんだ。」という噂なんかが立っていたりします。逆に、本人から「私は管理職なのにそのレベルの仕事ができていない。一般社員に格下げしてもらえないだろうか。」という話が上がったりします。

 そんなときは、定年退職から定年継続再雇用に切り替わる段階で、一定程度低い労働条件を設定できる仕組みを設けておくことも必要でしょう。

 定年退職後、定年継続再雇用になる段階で、一旦雇用契約は終了し、会社と本人との合意で、新たに定年継続再雇用契約が締結されます。会社が出された条件に対して締結するかしないかは、本人が同意するかしないかの問題です。それは、労働条件の問題は、所詮当該労使間の自由だからです。

2015/07/01

東洋ゴム工業免震ゴム偽装問題はコンプライアンス問題についての他山の石

 東洋ゴム工業の免震ゴム偽装問題が何かと話題になっていますが、私たちにも教訓となる内容と言えるでしょう。

・担当1人で長い間行っていたということ(体制の問題)。1人で丸抱えさせるということは良くないですね。
・東洋ゴム工業にとって、当事業の売上は全体の中でも少ないこと(売上の大小にかかわらず、レピュテーショナルリスクにつながってしまう危険性があること。)。

 誰も初めからデータの改ざんを行おうなどと思っていないはずです。データ改ざんは行わない、見逃さない、見過ごさないというごく当たり前のことが、PDCAサイクルにてできているかどうかが大切なのです。

2015/06/17

1年単位の変形労働時間制に関する労使協定「書」を作成するのが吉

 当社では、1年単位の変形労働時間制を採用しているのですが、労基署への届出を行う際に、「必須ではないが、次回以降は、できれば労使協定書を別に締結し、提出して下さい。」といわれました。

 これまでは、「協定届」とカレンダーのみを提出していたので、ちょっと驚きました。

 協定届をよく見ると、会社の代表者と労働者の代表者の双方の記名押印欄がありますが、具体的な運用方法等については未記載です。届出としては成立するが、運用がやや不明確になっている、ということなのでしょう。
 そこで、以下のようなフォーマットで「労使協定書」を別に締結し、協定届、カレンダーとともに届け出ることにしました。これですと、運用がより分かりやすくなるはずです。

2015/06/12

高卒採用を大卒採用と比較して一番大切にしていること

 今年も高卒新規採用の季節になりました。7月1日に求人票公開、9月上旬に応募、9月中旬から採用選考が開始になります。

 大卒等の求人と違うところがあります。それは、高校生の場合、原則としてまずは、1社しか受験することができないということです。したがって、ミスマッチの危険性も非常に高くなります。こうなってくると、会社にとっても本人にとっても残念な結果となってしまいます。

 その際に活用したいのが「応募前職場見学」です。高校生が実際に応募する前に、興味がある会社の職場を見学するというもの。求人を行う会社は求人票を提出する際に一緒に予定表を提出することができます。

 高校生には、この機会にできるだけ多くの会社を見て、「会社」というもののの感じを感じ取ってもらいたいものです。